今だから本音で言える話を書きます。
テーマは「子供のバイオリンレッスン 親御さんの関わり方」です。
昔、レッスンでまったく集中できない子供の生徒さんがおりました。
歴代ナンバー1か2に入るでしょうか。
レッスン中にもかかわらず、床に寝っ転がったり、部屋の鏡をのぞきこんでしばらく動かなかったり(よくあるパターンです)。私はなるべく生徒さんの気持ちが向くまで待って、促して、、という感じで進めていきました。でも毎回そんな感じなので、レッスンはゆっくり、ゆっくり、なんとか進んで。という感じでした。
送迎されていたお母さんも、下のお子さんをおんぶしながら自転車で送り、レッスン中は付き添って見学し、態度が悪ければ何度も叱り、、本当に大変だったと思います。
それでも休まずにレッスンに通ってくださいました。すごい!!
ある時、その生徒さんがお引越しで教室をやめることになりました。その頃には発表会も一度経験し、形になってきていた頃でした。
残念だなぁ、さみしいな、と思いましたが、お引越し後もたびたび連絡を下さいました。
そして嬉しいことに、その子はバイオリンを続けていて、しかもとっても上手になっているのです!背もぐんと伸びて誰だかわからないくらい成長されていました。
今通っている教室の発表会の動画を見させていただき、本当に嬉しかったです。
まさか〜!あの〇〇くんが!?大きくなってもバイオリンを続けて、しかも上手になっている〜!という喜びでした。
今振り返れば、親御さんの苦労は、はかり知れません。
どんなにレッスン中の子供の態度が悪かろうが、決まったレッスン時間に毎回送りとどける。
どんなに不器用でも、才能(センス)ないかも?と感じても、子供がやりたければ続けさせてあげる。
この二点に限るんです。親御さんは、この二点を徹底して努力されたのだと思いました。
よく、レッスン内容の要望とか、レッスンの目標とか、レッスン中の態度はお行儀良くするものだ、とかありますね。
それはすべて親御さんの気持ち、要望、希望であって、レッスンを受ける本人の気持ちではない場合が多いです。そんな理屈、すでにわかっていたら生徒さんはレッスン中はおとなしくお話を聞けるはずです。
事の中心はだれでしょうか?・・・そう、レッスンを受ける生徒さん本人です。
親御さんが真面目(過ぎる)であるほど、お子さんの「好き、やりたい!」の気持ちがつぶれてしまうことがあります。
少し気を楽にもって、レッスンにいらしていただければと思います。思い通りにできない日が続いたって構いません。根気よくレッスンするのが私たちバイオリン講師の仕事ですから。
でも、最後に。親御さんは生徒さんの保護者です。最終的な決定権は保護者にあります。ご家庭のルールやバランス、時間などの制限もあると思いますので、あくまで可能な範囲で、という私の考えです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♬