言葉えらび

最近のバイオリンレッスンのことです。

ひととおり生徒さんの演奏を聴いたあと、うーん、どうやってコメントしようかな、と私は考えました。

弓の先をもっと使ってほしい。でもそのまま「先を使って」と伝えても、きっとつまらない演奏になってしまうかも、と。

そこで「弓の先を丁寧につかってみよう」とお伝えしました。

すると!

弓は10センチ以上も長くのびのびと使えていますし、音もきれいに。

すごい!うん、これで良し!と、私は嬉しくなりました♬

また別のレッスンでは、弓の動きが全体的に小さいパターン。せっかく弾けているのに、ちょっともったいない。

そこで、弓は右手だけで動かしているわけではない。自分の視界には入らないけど、肩の付け根から、腕全体で運動しているんだよ。と伝えてみました。スポーツと一緒です。

すると生徒さんの演奏は、音のボリューム、発音もよく、とても響くようになりました♬

相手にわかりやすく伝える言葉えらび、大事ですね。

レッスンでは、「伝えて→良くなっていく」という過程を生徒さんと一緒に体験できる喜びがあります。嬉しい限りです。

音楽っていいね

秋晴れの気持ちいいお天気が続いていますね。キンモクセイが香ってきます。

先日、子供の小学校の授業参観(学校公開)へいってきました。

保育園もそうですが、やっぱり子供が集まる場所はいつも活気があっていいですね。少しさわがしいかもしれませんが(笑)、無邪気な姿にこちらも元気をもらえますね。

まずは算数を見学し、次の音楽も少しだけ見学しようかな、と思い音楽室へ。

とってもいいお天気で、窓も開け放ってはじめは合唱から。気持ちの良い歌声、元気な姿勢でみんなで大合唱です!

こういうのって親にはしみますね。感動しちゃいます。あぁ、普段こんなに頑張ってるんだね!すごいね!上手だね!って。

音楽の授業は、「授業」というカチッとしたスタイルよりは、わりと自由に、お話を交えながら進行される先生にも好感が持てました。楽しかったです。

そしてふと音楽室の張り紙を見渡すと。

「心」とかかれたものが目立ちました。その一つには

心が音楽をつくる → 伝わる  というものが。

私はこの張り紙に大きく共感!!そうだよね、音楽ってそうだよね!!って。

自分の仕事や音楽の立ち位置、などに悩む時ってやっぱりあるのですが、こういったところで再確認でき、共感でき、とても嬉しかったです♬

教室選び

習い事の教室選び、どうされていますか。

どこをどう見ればよいか?分からない方もきっと多いと思います。また、一対一の個人レッスンが初めてという方はなおさら迷われるかと。

わたしは近所で歯医者さんを選ぶのも相当迷いました。。正直、比較しても違いがわからないし、口コミだってどこまで本当か。

子供の頃からバイオリンの先生のご自宅にうかがって、一対一でレッスンを受けて、、という経験があったおかげで、私はだいたいこういう感じだな、というのが想像できますが、

まったく経験がなければ、ちょっとこわいかも?一度体験したら入会しないといけないのかも?などと考えてしまうかもしれません。

よく決め手とするのは、例えば

自宅や職場から通いやすい場所であること

レッスン内容と料金が納得いくものであること

教室の雰囲気(写真や動画など)がなんとなく良いかも

などがあると思います。

そこで、長年教室をやっていると感じるのは

先生の言葉づかい、言い回し、日常のこと、など

意外とレッスンと関係なさそうな部分を見ることだと感じました。

そこで気の合いそうな先生と巡り会えればラッキーですよ。

仲の良いお友達だって、気が合うということですよね。だから一緒にいて楽しい

バイオリンだって、他の習い事だって、やはり相手が合わなければ我慢の時間でしかない。それはもったいないです。選べるのであれば、教室のHPやSNSから、先生のそういった姿を見て、体験レッスンで会って、決めてみるのも良いと思います。

あとは、とりあえずやってみる!この行動力ですね。何事も、やってみなければ分からないことばかりですから。

体験レッスンなどは、教室の先生方は慣れていらっしゃるので、生徒さんはお気軽にいろいろな門をたたいて行ってほしいなと思います。

実際に私の教室も、気の合う生徒さんばかりに囲まれています。幸せです!

皆さんレッスン歴も平均5年以上など、とても長いです。体験後に入会されても、お辞めになる方はだいたいすぐに退会されます。(2ヶ月など)合わなかったかな、他にいいところが見つかったのかな、とそれはそれでお互いのために良いのです。

ご自身にとって、良い先生が見つかることを願って。

私なりの勝手な感想でした。最後までご覧くださり、ありがとうございました♬

子供の直感力

子供って素直ですよね。心のままに、というか。とくに幼少期は。

先日、下の子と一緒に学習系の動画を見ていました。

何人かの先生が、それぞれ説明しながら指導している動画なのですが、子供は一言。

「このせんせい、キライ!!」

と、はっきり言いました。

これは子供の直感ですね。きっと。

私は上の子のときも、そういった子供の直感を信じてなるべく優先させてきました。

というのも、いま必要なさそうな物とか、今日の予定に合わない服とか、

どうしても、こう!と子供が主張する時があります。しぶしぶ子供の言う通りにすると、

あら不思議。これでよかったのね!ということがよくありました。(我が家だけかもしれませんが・・)

大人ってあれこれ理屈で考えがち。でもそれはそうですよね、人生経験が増えれば、いろいろ考えて先回りしてしまうもの。

子供はその分こわいもの無し!という感じで、そのとき感じたままに、心のままに、というか。のびのびしています。

直感力というのは右脳だそうです。左脳は理屈、理論(=現代の大人?)

いろいろな情報がありすぎて、現代人は頭がパンクしそうですよね。もちろん、効率や利便性は上がっていると思いますが。

だからこその直感力。何が大事なのか、理屈じゃなくて自分で感じ取ること。わたしももっと上げていきたいです。

と同時に、バイオリン教室でも、生徒さんに直感的に感じ取られているのかも?

と思うと、やはり心をきれいに、見えないところも心がけておかないと。と思いました。

事の中心は誰?

今だから本音で言える話を書きます。

テーマは「子供のバイオリンレッスン 親御さんの関わり方」です。

昔、レッスンでまったく集中できない子供の生徒さんがおりました。

歴代ナンバー1か2に入るでしょうか。

レッスン中にもかかわらず、床に寝っ転がったり、部屋の鏡をのぞきこんでしばらく動かなかったり(よくあるパターンです)。私はなるべく生徒さんの気持ちが向くまで待って、促して、、という感じで進めていきました。でも毎回そんな感じなので、レッスンはゆっくり、ゆっくり、なんとか進んで。という感じでした。

送迎されていたお母さんも、下のお子さんをおんぶしながら自転車で送り、レッスン中は付き添って見学し、態度が悪ければ何度も叱り、、本当に大変だったと思います。

それでも休まずにレッスンに通ってくださいました。すごい!!

ある時、その生徒さんがお引越しで教室をやめることになりました。その頃には発表会も一度経験し、形になってきていた頃でした。

残念だなぁ、さみしいな、と思いましたが、お引越し後もたびたび連絡を下さいました。

そして嬉しいことに、その子はバイオリンを続けていて、しかもとっても上手になっているのです!背もぐんと伸びて誰だかわからないくらい成長されていました。

今通っている教室の発表会の動画を見させていただき、本当に嬉しかったです。

まさか〜!あの〇〇くんが!?大きくなってもバイオリンを続けて、しかも上手になっている〜!という喜びでした。

今振り返れば、親御さんの苦労は、はかり知れません。

どんなにレッスン中の子供の態度が悪かろうが、決まったレッスン時間に毎回送りとどける。

どんなに不器用でも、才能(センス)ないかも?と感じても、子供がやりたければ続けさせてあげる。

この二点に限るんです。親御さんは、この二点を徹底して努力されたのだと思いました。

よく、レッスン内容の要望とか、レッスンの目標とか、レッスン中の態度はお行儀良くするものだ、とかありますね。

それはすべて親御さんの気持ち、要望、希望であって、レッスンを受ける本人の気持ちではない場合が多いです。そんな理屈、すでにわかっていたら生徒さんはレッスン中はおとなしくお話を聞けるはずです。

事の中心はだれでしょうか?・・・そう、レッスンを受ける生徒さん本人です。

親御さんが真面目(過ぎる)であるほど、お子さんの「好き、やりたい!」の気持ちがつぶれてしまうことがあります。

少し気を楽にもって、レッスンにいらしていただければと思います。思い通りにできない日が続いたって構いません。根気よくレッスンするのが私たちバイオリン講師の仕事ですから。

でも、最後に。親御さんは生徒さんの保護者です。最終的な決定権は保護者にあります。ご家庭のルールやバランス、時間などの制限もあると思いますので、あくまで可能な範囲で、という私の考えです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました♬

発表会ありがとうございました!

今年も発表会が無事に終わりました。

暑い夏の最中、みなさま本当にありがとうございました!

わが教室の生徒さんは、みなさんとても真面目。いろいろな事情があったり、お仕事や勉強、部活で忙しいなかもレッスンを休まず、でも楽しみながら取り組む姿はさすがだなぁと思います。

本番は緊張しつつも、堂々と最後まで弾き切るみなさんの姿に感動しました。

発表会は失敗したって良いんです。むしろここでいっぱい失敗を経験し、度胸をつけていけたら最高ですよね。大人になったとき、または仕事の場面などでこの経験が少しでも活かせたら。

私も、バイオリンや自分が嫌になるくらい、自己嫌悪になるくらいたくさんの失敗を経験しています。先生をやっているからって、いつも完璧な人ではありませんから。

音楽の勉強は終わりがないです。

年齢や人生経験で音も表現も変わってくる。曲の感じ方、とらえ方も変わってくる。

それを自分の思うように、音楽にのせていつでも表現できるように、テクニックと心を磨いておかなくちゃいけない、と思っています。

発表会はその途中経過をお披露目する会。だから今のままの自分で良いんです。

失敗も成功も受けとめて、共に経験の一つにしていきましょう。

お詫びいたします

教室のホームページにある体験レッスン申し込み・問い合わせフォームの一部にシステム障害があったことがわかりました。

大変遅くなってしまったのですが、教室に問い合わせをいただいた方が確認できましたら、順にお詫びのご連絡をさせて頂きたいと思います。

この度は大変申し訳ございませんでした。

弓の加減

練習中に思ったこと。

弓って音色をつくるところ。要するにイメージどおりに表現できるか?ということ。

それって、普段の生活にも通じることがたくさんあると思いました。

たとえば、料理中に柔らかいものを切るときと、硬いものを切るとき。人は加減して包丁を使います。

ハサミも刃先でカットするときもあれば、全体をつかって一気に切るときも。それはイメージどおりに切りたいから、自然と調節していると思います。

鉛筆で色濃く描くときもあれば、ささっと薄く走り書きをするときもありますね。

みなさんイメージどおりにコントロールしているのです。

たとえば子供が初めてはさみをつかうとき、硬いものを切るとき、大人は上手に切れる工夫を教えてあげる。

レッスンも同じだと思いました。

本当は曲のストーリーに合わせて自然と弓で表現できたら良いのですが、やはり意識しておかないと理想の仕上がりにはなりません。わたしもそうです。

練習中は録音などして注意深くチェックです。(セルフレッスンですね)

レッスンでは、先生側が生徒さんを客観的にみることで、表現の方法をより高めていけるのだと思います。

イメージをもつこと、イメージどおりに弓をコントロールすること。日常生活も同じです。

そして心から楽しむこと。(イヤイヤやってははかどりませんし、いいものができないはず)

大事だと思いました。

親指の感覚

今回は右手の親指です。

じつは年初め、料理中にスライサーで親指の表面をやってしまいました。普段は気をつけているのですが。。

そこから一週間近く絆創膏を貼って過ごし、バイオリンもほぼ弾きませんでした。

そこで気がついたのですが、親指の皮膚表面の感覚って、普段の生活に欠かせない部分だと感じました。紙一枚はがすにも、細かい物をつまむにも、絆創膏があるだけでなかなか上手くできない。ツルツルするのでとても不便でした。

親指の表面で何かをひっかけたり、微妙に調節しているのですね。

これってバイオリンの弓をかまえるときも同じでは??

ツルツルしていれば弓は落ちますし、力を入れ過ぎれば硬い音、雑音になります。

普段のレッスンではよく右手親指の形を指摘することが多いですが、

親指の皮膚の表面に、ちょうどよい感じで当てる、ひっかける、この感覚を知ることが大事だと改めて感じました。

普段はあたりまえすぎて見逃してしましたが、バイオリンを弾くときもこの感覚をもっと意識していきたいと思います。